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おすわりの目的

「おすわり」と「待て」。
僕の幼少の頃、つまりは昭和の時代から
連綿と続くしつけの基本。
この連綿と受け継がれし「座る待つ」という
‘行動とカタチ’。
これを教えることを‘芸’と呼びます。
芸’をしている時のご愛犬の意識、感情は
「執着する、我慢する、溜める」なので
カタチを解除するやいなや
かえってご愛犬の興奮が昂ぶったり
上がりやすいテンションを更に煽ってしまいます。
さて、ここがお悩みどころ。
こんなにしつけしてるのにっ!
普段ならおすわりとまてはできてるのにっ!
なんでよっ?のところなんです。
‘芸’ができたところで山の四合目。
さあそこからがいよいよ本番です。
目指す山頂『調和のとれた暮らし』に向けて
覚えていただきたい『型』は
●焦って座るではなく、安心して座る「おすわり」
●執着して待つのでなく、諦めて脱力した「待つ」
『情緒』と『調和』の心を意識した
「おすわり」と「待て」の型。
「芸」ではない、しつけの型。
習得されてみてはいいかがでしょうか。
申し訳なくない。

そうです
そうなんです。
どうしても
やってあげずにいられない。
やり過ぎちゃうんです。
家事や仕事に追われて
時間をかけてあげられてないことが
申し訳なくて。
お留守番させてたり、ハウスさせてたり
そんな時ご愛犬に見つめられると
なんか申し訳なくて。
ごめんね…という気持ちが先行すると
どうしてもご愛犬が主導主体となり
“興奮する遊び”で満たしてしまうため
結果ますます興奮しやすくなり
□すぐに興奮する子
□コントロールの利かない子
になっちゃうというわけです。
どう見てもみんな充分幸せそうだから
何一つ申し訳なくないんですが
飼い主様側がな~んか申し訳なさげ。
そこで秘訣を伝授いたします。
申し訳ない…という無意識を
ありがとね!に変換します。
できなくて申し訳ない
期待に応えられなくて申し訳ない
ほっといて申し訳ない
やらなきゃをやれてない…
というその無意識を
こんなわたしにありがとね
うちに来てくれてありがとね
元気でいてくれてありがとね
留守してくれるから
仕事行けるよありがとね
いいうんちしてくれてありがとね
へと変換していきます。
日々の管理やトレーニングは
これまで通りで大丈夫です。
申し訳なくないので
ありがとね!を定着させるんです。
さぁさぁ
おうち帰ったらさっそく
ありがとね!
犬を飼うということ。

これから
犬を飼うということ。
新たな人生に挑戦するということ
それは失敗もするということ。
責任を負うのは怖いということ
でもそこから逃げないということ。
転ぶことを学び
そこから立ち上がるということも
学べるということ。
はじめからうまくはいかないし
常にままならないということ。
自分にも犬にも求めすぎない
いいかげんが良い加減ということ。
バカにする側ではなく
バカになる側に回るということ。
情けなくて
自分を諦めたくなる日も来るということ。
そんな時こそ
その存在の有り難さを知るということ。
幸せにしたいと想うより
あなたがいて幸せと思う方が
犬は喜ぶということ。
そうして向き合って来た日々こそが
あなたの支えになるということ。
犬を飼うということ
こうして今
自分自身と向き合うということ。
夏期講習

それでは
おすわりと待て
思い思いで結構です。
リードをつけて
訓練を開始してください。
座れたらほめて
嬉しいを共感してくださいね。
待てることをほめて
嬉しいを共感してくださいね。
続けていれば
だんだん息が合ってきますので
大丈夫です。
その調子で続けてください。
できることよりも何よりも
このひとときの
飼い主様の喜びと共感こそが
いちばんの目的です。
よその子たちと遊ぶとか走り回るとか
それはあとで大丈夫なんです。
しつこく伝えますが
先じゃなくて後で大丈夫です。
はい!
さてさて
ここができれば仕込みは上々
あとは〆です。
「訓」教えさとすこと。
おすわりの姿勢が調ったら
勝手に解除してはいけないということを
ちゃんと教えさとします。
“おしまいは飼い主様が決める”
このルールをきちんと
ご愛犬に伝えてあげることが肝心です。
「練」繰り返し手をかけ高めること。
お互いにおすわりが身についたなら
対面のおすわり
脚側位置でのおすわり
遠隔でのおすわり
行進中のおすわり
声のみでのおすわり
練りに練ってみてください。
おすわりできればよいとか
ただ教えればよいってことではなく
一緒に繋がろうね
わたしを無視しちゃダメよ
きちんと受け入れなさい
ありがとね、スキスキ
ということを教えるための科目。
基本中の基本の科目ですが
めちゃめちゃ深いところで取り組みます。
訓と練の接点を求めるこの世界観こそ
人呼んで“おすわり”。
ほめるしつけ方のコツ③

ほめるしつけ方のコツ③
わかりにくくご説明させていただくと
例えばおすわりなら
座ろうとした時の
□意識の起こり
□起動の瞬間から初動
□座る姿勢に至る身体の使い方
こそが
ほめる最善のタイミングとなります。
この時
ほめる際の声のトーンの使い分けも
身に付けなければなりません。
呼び戻しの練習であれば
呼んで、来て、座ってという
連続技となりますので
声に反応したことをほめる
来ようとしたことをほめる
座ろうとしたことをほめる
ということをひとつひとつ丁寧に
ほめて教えてから
三つの科目を繋げるわけです。
最善のタイミングと最適な声のトーン。
ここを手に入れると
ご愛犬は懐くし、調うし、伸びるし
何よりムダに叱らなくて済みます。
とは言え
これめちゃめちゃ難しいんです。
ほめるも叱るも何も
タイミングも音程もたいていズレてます。
でもそれでいいんです。
そこをほめようとしている気持ちは
ちゃんと伝わるんです。
冷静で大人な理想の上司のように
さとしてくれたり、ほめてくれたりしたら
そりゃ確かに素敵で憧れちゃうんだろうけど
飼い主様とご愛犬は
ビジネスで繋がってるわけじゃないんだから
ちゃんと向き合う覚悟があるのなら
甘い言葉ばかりじゃなくて
熱い心が欲しいこともあるわけで。
想い溢れて感情がほとばしる!
それもありなんです。
長くなりましたので続きは次回へ。